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ドバイは「調整」で、まだ「投げ売り」ではない(調整17エリア・投げ売り4エリア)
2026-10-18 ・ 文: 0xkaz(運営者) ・ 数字は記事の日付時点
ドバイでは今、売買が30件以上あるエリアの半分(82エリア中41)で、価格が1年前より下がっている。3ヶ月の売買件数は 31,600件で、同じエリアの1年前(約50,800件)より4割近く少ない。数字だけ見ると「投げ売りが始まった」と読みたくなる。でも登記を見る限り、まだそうではない。
「投げ売り」は4エリア、売買の1%未満
このサイトでは、エリアの状態を「安定・減速・調整・投げ売り」などに分けている。「調整」は価格が1年前より下がり続けている状態。「投げ売り」は、価格が1年で8%以上下がり、しかも売買が35%以上減っている状態か、相場より大きく安い成約が1割を超えている状態だ。
| エリア | 3ヶ月の売買 | 売買の前年比 | 価格の前年比 | 相場より大きく安い成約 |
|---|---|---|---|---|
| Al Jaddaf | 42 | -88% | -13.8% | 9.5% |
| Jaddaf Waterfront | 69 | -80% | -2.7% | 11.6% |
| Dubai Healthcare City Phase 2 | 127 | -54% | -8.1% | 3.9% |
| Dubai Water Canal | 38 | -37% | -14.9% | 0% |
4エリアの売買は合わせて276件で、ドバイ全体の1%に満たない。どこも小さな地区で、Al Jaddaf は売買のすべてがオフプラン(完成前)だ。登録簿によると、Al Jaddaf で建設中の戸数は、今の販売ペースで約11年分ある。
大きなエリアは「調整」、ただし売り急ぎは少ない
「調整」は17エリア、売買は 5,938件。よく名前を聞くエリアが並ぶ。
| エリア | 3ヶ月の売買 | 売買の前年比 | 価格の前年比 | 相場より大きく安い成約 |
|---|---|---|---|---|
| Business Bay | 1,291 | -72% | -5.1% | 1.2% |
| Dubai Hills Estate | 877 | -39% | -3.6% | 1.6% |
| Jumeirah Lake Towers | 838 | -20% | -3.6% | 0.4% |
| Dubai Creek Harbour | 765 | -30% | -3.3% | 1.0% |
| Damac Hills | 574 | +112% | -4.1% | 4.4% |
| Downtown Dubai | 527 | -34% | -5.2% | 0.8% |
価格の下がり方は1年で3〜5%。そして相場より大きく安い成約は、調整エリア全体で1.4%しかない。安定しているエリアの1.1%とほとんど変わらない。投げ売りの4エリアは6.1%だ。
つまり、大きなエリアで起きているのは「売り手が値下げを受け入れ、買い手が減った」という普通の調整で、ローンが払えずに安く手放す人が増えている形ではない。
測り方を変えた理由
10月17日から、ドバイの「相場より大きく安い成約」は、価格が5,000ディルハム単位で終わる売買だけで数えている。端数の付いた価格は、多くがデベロッパーの販売価格で、売り急いだ投資家の売買ではないからだ。この変更で件数は886件から570件に減ったが、局面が変わったエリアは1つだけだった。
私が見ているもの
- 相場より大きく安い成約の割合。大きなエリアで2〜3%を超えてきたら、調整が売り急ぎに変わり始めたサインだと考える。
- 売買件数が戻るかどうか。価格が下げ止まる前に、まず件数が戻るかを底打ちのサインとして見ている。
- 建設中の戸数。Al Jaddaf のように販売ペースの何年分もある地区は、完成が近づくほど売りが出やすい。
今のところ、ドバイは「調整」で、「投げ売り」ではない。各エリアの局面と数字は、このサイトのエリアページとランキングで毎日更新している。
投資判断の参考情報であり、助言ではありません。
出典: Dubai Land Department(DLD Open Data。2025年以前のドバイ売買は Dubai Real Estate Data による DLD オープンデータの再配布版、CC BY 4.0)、Abu Dhabi Real Estate Centre、FRED・NY連銀・米財務省ほか。投資判断の参考情報であり、助言ではありません。